Top News 父喜紹介 徒然父山 喜也草子 CD 冷岩-coolrock- X'mas ×X'mas 父喜苑 2005.02.20.


■モダンな「和」〜日本音楽集団〜   02.10.

父山であります。

ここ数年、「和」がブームと言われている。
確かに回りを見回してみると、和食の見直し、個室居酒屋の乱立、和風家具を扱うショップの増加、着物などの和テイストを使用した衣服の販売、 焼酎ブーム等、枚挙にいとまがない。
音楽の分野でも、学校の音楽教育に和楽器が導入されるなど、「和」はブームを越えて着実に浸透しつつあるようだ。

かくいう小生、故あって熱海の芸者の置屋(※)で幼少期を過ごした。
3歳までの事なので、さほど鮮明な記憶ではないが、芸妓さん達が遊び相手で、唄、踊りの稽古にも日常的に触れていた。
おもちゃ箱には姐さんから貰った扇子があり、三味線が鳴るとそれに合わせて踊っていたらしい。
座敷に立てかけられていた箏を倒して、こっぴどく叱られた事もあった。
邦楽器の響きには、自然と慣れ親しんでいた。

さりとて「純邦楽」に興味があった訳ではない。
ベストヒットUSA、MTV世代にとって、日本の伝統音楽は「ダサい」の代名詞のような存在であった。

一昨年、ふとしたきっかけで耳にしたのが「日本音楽集団」。
箏、三味線、尺八等の邦楽器を駆使しつつ、西洋楽器とも自然に解け合ったそのモダンなサウンドは、小生に驚きと強い感銘を与えた。
演劇で言えば「スーパー歌舞伎」に匹敵すると言えば、想像がし易いだろうか。
単なる流行ものでは為し得ない艶やかさ、深み、渋み。

もしかしたら、10年前には興味を持たなかったかも知れない。
感銘を受けたとしても、あまりに自分の生い立ちに直結しているが故に、それを認めることをためらったかも知れない。

世間一般から見れば決して自慢できる生い立ちではないが、今この音に感動できるのは、あの置屋での原体験があればこそ。
そして今現在、それを素直に認められるようになった小生が居る。

読者諸氏は、これを聴いてどう感じられるであろうか。
「純日本音楽とは」などど大上段に構える事はない。
ぜひ聴いてみて頂きたい。

推奨曲:
 「芽生え」   (「日本の四季【和楽器とストリングスによる】春のしらべ」収録)
 「二つの田園詩」
 「秋、そして」 (「日本の四季【和楽器とストリングスによる】秋のしらべ」収録)
 「ニポポ」   (「人形風土記(長沢勝俊作品集;1」収録)

特定非営利活動法人 日本音楽集団
http://www.promusica.or.jp/index_j.html



※ 置屋とは、女の子に芸事やしきたりを教え、着物を用意して、芸妓としてお茶屋へ送り出す、いわばプロダクションのような店。