Top News 父喜紹介 徒然父山 喜也草子 CD 冷岩-coolrock- X'mas ×X'mas 父喜苑 2004.08.20.


【究極の人機一体】 08.10.

父山或人であります。

小生の住むあたりでは、日中は暑いものの夕刻には蜩(ひぐらし)、夜には鈴虫と、既に秋の気配が確実に感じられるようになって来た。
記録続きの猛暑の今夏ではあるが、まもなく終わるかと思うと名残惜しい気がするのは小生だけではないと思う。

さて本題。最近「DIVA」という言葉を良く耳にする。
イタリア語で『歌姫』という意味らしいが、どうも最近使われ過ぎていて、やや陳腐な形容詞になってしまった感は否めない。
今回紹介するsade(シャーデー)のボーカリストのヘレン・フォラシャーディ・アドゥは、小生のDIVAベスト5の一人。そんじょそこらのDIVAとは格が違う。

ナイジェリア生まれのイギリス人で、モデルからファッションデザイナーを経てシンガーになったという経歴の持ち主。
バブル華やかなりし80年代にデビュー、洗練されたサウンドはその耳当たりの良さから、お洒落なカフェバー(死語!)のBGMになっていたが、
当時巷に溢れていた産業ポップスとは、明らかに一線を画す存在だった。

    ■■ love deluxe/sade ■■ 

このアルバムはデビューから8年目にリリースされたもの。

一言でいえば「静謐(せいひつ)」。
一聴、単なるお洒落なAOR(死語?)聞こえるかもしれない。
しかし内部に膨大な熱量を秘めた、円熟した精神性をひしひしと感じる。

安易な感情表現に頼らず、極限までコントロールされたノンビブラートなボーカルが、本物の「歌」を聴かせてくれる。
抑制の仕方ががたまらなくセクシーだ。

バックトラックも徹底的に検討し尽くされたサウンド。
無駄をそぎ落とし、ぎりぎりまで抑制された表現の全てに明確な意味を感じる。
かなり打ち込みを多用しているが、リアルなプレイの境界線をほとんど感じない。
人馬一体ならぬ人機一体。
多少とも音楽制作に携わる人ならば、これがいかに凄いことなのかは理解できると思う。

唄モノバンドである以上、ボーカルがバンドの価値を決定するのは当然だが、sadeの場合このバンドサウンドなくしてはこのボーカルは成立しないと言える。

一般的にこのようなサウンドは、制作に関わる人数が少ないほどフォーカスの絞れたものを作りやすい。
しかしsadeは、15年以上のキャリア中に発表アルバムはたったの5枚にも関わらず、バンドの形態を維持し続けている。
長期的ビジョンが明確にあるからこそ継続できるのだろう。
小生が理想的とするバンドスタイルそのものだ。

で、お待たせしました父喜的ネタバレ。
「冷岩」収録の「魂の片割れ」は、そのタイトルから「no ordinary love」(普通ではない愛)を連想。
リズム、コードのフィーリングも良くハマッた。
偶然だがキーも同じ。調べたらトータルタイムもほとんど同じ。(笑)

コンピレーションクリスマスアルバム収録の「Silent night」は、デモで上がってきた喜也のハナ唄(本当にメロディのみ)を聴いた瞬間に「bullet proof so-ul lyrics」を連想。
リズムパターンと構成楽器を参考にした。
父喜CDをお持ちの方は、sadeもオフィシャルサイトで聴き比べてみるのも一興かと思う。

追記:この文を書くためにサイトをあちこち調べていたら、sadeのライブDVD「lovers live」がリリースされている事が判明。amazonで速攻注文。
オフィシャルサイトでビデオクリップが試聴可能。こりゃすげぇ。鼻血ぶう。

■オフィシャルサイト:
http://www.sade.com/sade/
■プロフィール:
http://www3.ocn.ne.jp/~zip2000/sade.htm